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以前カプコンファイティングコレクションのプレイレビュー記事をアップした際に、サイバーボッツでネット対戦が出来る様になったという点を魅力の1つとして述べた。

実際筆者も当時からやり込んでいたであろう猛者の人と対戦出来て楽しかったのだが、ヴァンパイアセイヴァーやハイパーストリートファイターIIに比べると待ち受け人数はお世辞にも多いとは言えず、現状は新規に始めた人もほぼ皆無という惨状だ。

折角良い環境があってもプレイする人が居ないのであっては意味はなく、ファイティングコレクションをセイヴァー専用機にしてしまうのはあまりにも勿体ない。

そこで今回はサイバーボッツを楽しんで上達して貰う為の記事を書きたいと思う。

使用VAを選ぶ

まずはVA(ヴァリアント・アーマー:搭乗機体)を選ぶ所から記載していきたいと思うが、このゲームには飛行機体と準飛行機体という機体が5体存在している。

この飛行機体・準飛行機体はサイバーボッツのシステム上かなり有利と言って良いので、これから始める初心者の人はまずこの飛行機体・準飛行機体でシステムに慣れていくというのがお勧めだ。

以下で飛行機体・準飛行機体をそれぞれ順に解説していくが、この中でラスボス機体のワーロックに関してはランクマッチで使用禁止・大会等でも性能的に使用禁止である事が殆ど・友達との対戦でも間違いなく友達を無くす事になるので、一応解説はするが基本的に存在しないものとして扱って欲しい。

何故飛行機体を勧めるのか

理由はシンプルに飛行状態・空中ガードが強いからだ。

このゲームは空中ガードを崩す手段が少ない上に殆どの攻撃を空中ガードで防ぐ事が出来てしまう。そのため、大体の機体で地上よりも空中に居る時間の方がトータルで長くなる=空中戦の攻防というのは避けて通る事は出来ない。

逆を言えば地上の立ち回りが下手でも空中戦が上手ければこのゲームは勝てる。

何という事は無い対戦風景だが、ヘリオンの飛行形態にリスクを負わせられないサイクロン側は実はほぼ詰みの状態。

筆者もかつて初心者の人に機体をお勧めする際は、主人公機体のブロディアや立ち回りが強く扱い易いジャッカルを勧めていたのだが、この2体は性能的に飛行機体が天敵になってしまう位相性が悪い。

上記理由から特にこだわりが無ければ以下で解説する飛行機体・準飛行機体でプレイする事をお勧めするが、どうしても飛行機体以外で遊びたい場合は性能的に飛行機体対策が可能なヴァイスやレプトスといった機体がお勧めだ。

レプトスやヴァイスは対飛行機体性能が高いので、飛行機体相手でもストレスフリーだ。

お勧め飛行機体一覧

ワーロック

通常技は発生とリーチに優れる多段技が揃っており、連打出来る多段技のA1やリーチの長いA1等を筆頭に弱い通常技を探す方が難しい。

超高性能機体故に大体の大会や対戦会で禁止機体扱いとなっている。

このゲームにおいて重要となる投げ間合いも広く、貫通力があり当たり判定の大きい飛び道具等必殺技も超強力。初心者が適当に通常技を振っているだけで、機体によっては上級者を完封出来る程の圧倒的な性能を誇る。

何故アーケード版でプレイアブル実装したのか今でも理解出来ない。

当然レベルの禁止機体だ。

ヘリオン

変形ヘリの様な見た目通り空中機動力と遠距離技に優れ、基本は優秀な遠距離技を駆使しながら逃げ回るヒットアンドアウェイ戦法で戦う。

リードを取って逃げ回る飛行機体らしい戦闘スタイルが可能。

飛行形態になるまでが大変だが、一度飛行形態になってしまえばリードも守り易い。火力的には無敵付きで高威力のサイバーEXの乱舞技(シュラハトフェルトクヴァール)が非常に強力だが、裏を返せばヘリオンの火力はこの技に依存しているので通常時は火力不足感が否めない。

ライアット

他飛行機体と同様空中機動力が高い。Wのバルカンの性能も良く、Wの対空バルカンは後述するチャージキャンセルとの相性も抜群。

筆者が一番お勧めする機体。このゲームにおける大事な要素が沢山詰まっている。

投げ間合いもかなり広いので後述するブースト投げ等投げを絡めた攻めが強力で、A1といった小技の発生フレームが優秀で使い易いというのもお勧め出来るポイント。

癖は強いが初心者の人がサイバーボッツで強い行動を覚えるのに適した性能をしている。

キラービー

飛行機体かつ空中投げを持っている数少ない機体。ジャンプ中に出せる空中技の性能も良く、Wで使用出来るウェポンも弾速に優れており多用途で使い易い。

攻撃力特化の紙装甲。性能は上級者向けなのでお勧めはしない。

性能的にはかなりピーキーで、投げの間合いが狭かったり防御力に難があったりと強みと弱みが明確。特に防御面に関しては、元々紙装甲な上に切り返しの頼みの綱であるギガクラッシュも発生と同時に無敵が切れるのもあってかなり辛い。

スーパー8

圧巻の八段ジャンプによる空中機動力と扱い易いホーミングミサイルを持っており、見た目通り防御力も高く投げ間合いも非常に広い。

圧巻の八段ジャンプが可能。リーチも長く立ち回りも強力。

巨体なのでやられ判定が大きい事とジャンプ移行フレームが長いのは欠点だが、リーチの長い通常技は脚が伸び切るまではやられ判定が無いので意外と強気に振っていける。

ライアットと並んで初心者の人にお勧めしたい機体だ。

機体が決まったら

機体が決まったら次は次項から説明するこのゲームの独特なシステムを使いこなして対戦していくのだが、このゲームは共通システムであっても機体毎の差が結構ある。

投げに使用する攻撃ボタンを確認

サイバーボッツの投げはorと攻撃ボタン(A1・A2)のレバーグラップとなっているが、機体によってはA2でしか投げられなかったりと性能差が設けられている。

特殊技やウェポンのコマンドも確認しておきたい。

ヘリオンの様にA1・A2どちらでも投げられるが投げ間合いの広さが違う(A1の方が広い)といった機体や、ライアットの様にA2でしか通常投げが使えない機体もあるので、使用する機体が決まったら投げの仕様だけでもトレーニングモードで確認しておきたい。

ブーストを使いこなす

まずはブーストから練習する

これからサイバーボッツを始める人がまず最初にぶち当たる壁が「ブースト(B)」で、このゲームはブーストが全てと言って良い超が付く程のブーストゲーだ。

ブーストは空中の軌道制御(空中ダッシュや飛行)や受け身(タイミングがシビアなので要練習)は勿論、このゲームのダメージソースの要となるブーストダッシュからの急停止投げでも使っていく事になる。

実際に練習してみるとわかるが、ブーストボタンで安定して受け身を取る事は意外と難しい。

まず最初にCPU戦やトレーニングモードで練習したいのは受け身で、受け身がブーストボタンを押すタイミングに慣れて安定して出来る様になったら次はダッシュからの急停止投げ(ブースト投げ)を練習する。

ブースト投げ

ブーストは一度押してダッシュを開始した際にもう一度ブーストボタンを押す事でブレーキがかかり急停止するのだが、これを利用してブーストで急接近してすぐに相手を投げる「ブースト投げ」がこのゲームは非常に強力なダメージソースとなっている。

何故ブースト走行中に再度ブーストボタンを押して急停止をしなければならないのかというと、投げは通常状態かジャンプモーション中でなければ出す事が出来ないからだ。

ブーストは(右向き時)でも出せる。

上の写真の様にブーストは(右向き時)でも出す事が出来るので、最初は・B(ブレーキ)・+A(投げ)という入力にすると操作が直感的なので慣れ易い。

ブースト投げの動画

動画では通常のブースト投げと、応用編としてライアットのA2の硬直を後述するチャージキャンセルで消してブースト投げを決める(分かり易い様にゆっくり入力している)2種類のブースト投げを収録している。

ジャンプ入力ブースト投げも強力

他の入力方法としては、ジャンプモーション中にも投げを入力出来る仕様を利用してブーストをジャンプでキャンセルするブースト投げもある。

入力はB(ブースト)・or(ジャンプ)・+A(投げ)の様な格好でジャンプモーション中に投げを入力して投げる。この入力のメリットはジャンプモーションをキャンセルして投げるという仕様上、失敗してもジャンプにしかならないリカバリー性に優れる点だ。

このゲームは空中ガードで殆どの攻撃をガード出来る=空中ガードが強力なので、逃げる場合やジャンプから攻め込みたい場合に備えてこちらも練習しておきたい。

ブースト投げが強い理由

このゲームの投げはサイバーEXを除き、通常投げ・コマンド投げ・ダウン追い打ち投げは全て1F発生かつスカりモーション(隙)が存在しない。格闘ゲーム慣れしている人ならこの時点でこのゲームにおける投げがいかにノーリスク出し得技となっているのかが理解出来る筈だ。

更にブースト投げ、というより投げが強い理由を付け加えると、サイバーボッツは90年代の古い格闘ゲームなので、今では当たり前になっているガード硬直や食らい硬直終了直後の無敵が存在しない。

投げの発生は最速の1Fなので、仮に硬直が切れて動けるようになった瞬間に投げを重ねられた場合、どうあがいてもシステム的に投げられてしまうという事になってしまうのだ。

通常技が漏れたとしても相手からすれば投げと打撃の自動二択となるので、このゲームは本当に投げに始まり投げで終わる。

昔の格闘ゲームは総じて投げが強い・崩しの本命択といえる存在だが、サイバーボッツもその例に漏れず投げがメチャクチャ強い。

キャンセルに慣れる

キャンセル可能技と対応技

他の格闘ゲーム同様、このゲームにもキャンセル可能通常技の硬直をキャンセルして必殺技に繋げるキャンセルシステムがあるのだが、このゲームのキャンセルはキャンセル可能な通常技からキャンセル対応技へキャンセルが可能という仕様になっている。

こう書くとややこしいと思うが、キャンセル可能技は立ち・しゃがみ・ジャンプ・ダッシュから最大1つまでの方向入力と攻撃ボタン(A1・A2・W)で出せる技とコンビネーションが該当するので、要は殆どの攻撃はキャンセルをかける事が出来るキャンセル可能技という事だ。

そのキャンセル可能技からキャンセルで繋ぐ事が出来るキャンセル対応技は、コマンド投げを除く必殺技・サイバーEX(超必殺技)・パワーチャージ・ギガクラッシュとなっているのだが、ここで重要なのがパワーチャージもキャンセル対応技という部分である。

パワーチャージキャンセル

カンの良い人ならもうお気付きだろうが、このゲームは通常技の硬直をパワーチャージでキャンセルする事で隙を消すテクニックが非常に強力なのだ。

リーチは長いけど硬直が長いといった通常技をパワーチャージキャンセルを利用して隙を消して立ち回ったり、ダッシュ通常技をパワーチャージでキャンセルして二択を迫ったりと用途は多彩なので、まずはゆっくりでいいのでCPU戦等で通常技をパワーチャージキャンセルして隙を消す練習から始めてみると馴染み易い。

パワーチャージキャンセルの注意点

このゲームはパワーチャージにも機体毎の差が存在する。

例としてレプトスを挙げるが、レプトスはパワーチャージの硬直が他の機体よりも長いので、パワーチャージキャンセルを使うのであれば出が早く硬直の少ない必殺技のバイオレンスウィンド(A1版)で代用していく方が強い。

A1版は発生13F・硬直はガードさせて-1F・発動中完全投げ無敵という無法技、バイオレンスウィンド。

ちなみに最速でパワーチャージをキャンセルした場合のフレームは8Fとなる(上記レプトスとガルディンとゲイツは16F)ので、何でもとりあえずパワーチャージキャンセル!とはせずに、硬直が8F以上の通常技(上のブースト投げで使用しているライアットのA2攻撃等)で使用するのが実用的だ。

実弾破壊

これもサイバーボッツ特有のシステムだが、このゲームにおける実弾兵器(地雷やミサイル)は攻撃判定を被せれば破壊する事が出来る。

実弾破壊の動画

記事用に動画も撮影したが、動画内でキラービーが放出した地雷を筆者が操作するヘリオンがA1で斬っているのがわかる。タイミングはシビアだがA2のレーザーでも破壊する事は可能だ。

実弾破壊は動画の様に(説明用に露骨にやっているが)破壊する通常技にチャージキャンセルを仕込んでおくと尚良い。

理屈的にはやられ判定よりも先に(着弾よりも先に)こちらの攻撃判定をぶつけて実弾を破壊するというものなので、一見破壊出来そうにない通常技がやられ判定と攻撃判定の設定的に破壊出来てしまったりもする。

このゲームはWボタンにより1ボタンで飛び道具(実弾兵器)を撃てるキャラが多いので、破壊出来る事を知らないと相手からすれば撃ち得になってしまう。トレーニングモードで練習して実弾兵器はどんどん撃ち落としたい。

投げの攻防に慣れる

サイバーボッツは一般的な格闘ゲームと違い、上下択や中段で相手を崩す事はシステム的に強くは無い。

ジャンプ攻撃に関しては相手が飛び上がったら立ちさえすればガードが出来るので崩しとしては機能せず、空中ガード・飛行ステータスが強いゲームなので基本的に危ないと思ったらブーストで距離を離すなり触られる前に飛ぶというのが安定行動になってしまう。

地上での高速中段が存在しない(精々ジャンプ攻撃程度)のもあって、一般的な格闘ゲームの様な上下に揺さぶるといった崩しの読み合いにはそもそもならないのだ。

レプトスは何と下段攻撃を一切持っていないが、持っていないのではなく”必要ない”という方が正しい。

下段攻撃を一切持たないレプトスが相手を崩せる事からも明確な通り、このゲームは崩しの概念が一般的な格闘ゲームとは大きく異なる。

投げの読み合い

これまでの項でも述べてきた通り、このゲームにおける崩しは投げ(ブースト投げ)になるのだが、この投げの攻防の基本も理解しておく必要があるので最後に投げの攻防・読み合いについて記載する。

まず格闘ゲーム慣れしている人にダッシュからのコマンド投げを回避するにはどうしたらいいか訊くと、大体の人が「ジャンプすればいい」と答えると思うが、この対策はサイバーボッツでは通用しない。

何故かといえば長めのジャンプ移行フレームが存在するのと、ブースト投げを迫られる状況は大体こちらがフレーム不利を背負っているからである。

二択の状況に持ち込ませない

このゲームは各機体毎に性能差はあるものの割と長めのジャンプ移行フレームが存在するので、相手にフレーム有利を取られている状況でブースト投げを迫られた場合、ブーストを見てからジャンプしたのでは移行フレーム中に投げられてしまう。

更にこのゲームは飛び道具がガードさせて当たり前にフレーム有利が取れたり、上記チャージキャンセルの様なテクニックもあるのでフレーム的な不利も背負い易い。

飛び道具をガードさせてフレーム有利を取ってからブースト投げの自動二択を迫るというのがこのゲームにおける常套手段となるので、飛び道具をガード後にジャンプをする位ならばバックブーストで距離を離して漏れる通常技をガードする方が遥かに状況は良い。

更に言えば、そもそも相手が布石とする飛び道具をガードせず、こちらも飛び道具で応戦(貫通型の飛び道具なら尚良い)したりジャンプでかわしたりする方が安全だ。

総括

今回はファイティングコレクションでサイバーボッツをゼロから始める為に重要な事を記事にまとめたが、サイバーボッツは従来までの格闘ゲームのセオリーの殆どが通用せず、独特なシステムや仕様から最初はとっつきにくい印象を持つと思う。

ただ、システムを理解してテクニックが身に付いてくると純粋に機体を動かしているだけで爽快感があり面白いゲームなので、是非今回の記事を読みながら早く慣れてゲームを楽しんで欲しい。

今回の記事が参考になれば幸いだ。