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リリース初日はトラブルで配信時間が遅れた・バグだらけで大変だったが、8日にシーズン6の到来と同時にリリースされたDiablo4の大型DLC憎悪の器。

今回はこのDLCやシーズン6をプレイしてみて、DLCは面白いのか?買いなのか?といったレビュー寄りの記事を書いていきたいと思う。

DCLは買いなのか

先に結論から記載するが、今回のDLCには3つのエディションがある。

  • アルティメットエディション:12,060円
  • デラックスエディション:8,040円
  • スタンダードエディション:5,360円

違いはコスチュームやデザイン違いのペットといった付属品の有無なのだが、筆者は今回のDLCはスタンダードエディションでもぼったくりレベルで高いと思う。

何故そう思うのか?

圧倒的ボリューム不足

憎悪の器のクリア実績解除をした瞬間、筆者は思わず「え?終わり?」と独り言をつぶやいてしまった。

完全新クラスのスピリットボーンも色々なビルドを楽しめて面白い・DLCのストーリーも良かったのだが、とにかくボリュームが少なく淡々とクエストを進行してクリアする形になるのでイマイチ盛り上がらない。

実績解除された瞬間にため息が出たゲームはそう無い。

DLCの最終ボスは演出も凝っていて戦闘自体は面白かったのだが、ここだけ異様に凝っていたので「まさかこれで終わるの?」と戦闘中に心配してしまう位には道中が短く淡々としていた。

限定コンテンツの面白くなさ

DLC購入者限定のコンテンツは暗黒の城塞とクラスト地下都市の2つがあるのだが、この2つも悪い意味で淡々としていて面白くない。

協力が強制される暗黒の城塞

まず暗黒の城塞から記載するが、協力型のダンジョン探索コンテンツだ。

協力型という事でギミック対策的にソロでのクリアが不可能で、新実装されたパーティーマッチング機能を使う等でパーティー入場する必要がある。

Diabloに協力要素はいらない

Diabloシリーズは敵を倒してアイテムを集めてビルドを完成させていく収集要素・育成によって大勢の敵を倒す事に中毒性があるゲームで、基本的にパーティーを組んだり他プレイヤーと交流をする必要はなく只管ソロでビルドを突き詰めてコンテンツを攻略していける。

この、ソロで何処までもいける・人に気を遣う必要が無いというのが筆者は好きだったのだが、今回協力の押し売りが始まってしまった事がコンテンツの出来以前に非常に残念で不満だ。

DLC限定要素の傭兵もだが、マルチプレイがDLCとシーズン6のテーマになっている節がある。

こういった要素はMMOとして運営されているDiablo IMMORTALでやれば良いと思うし、それがソロでプレイするよりも面白いんだ!というなら百歩譲ってまだわかる。

ただ筆者がプレイした感じ、パーティーを組む事で今までに無かった面白さがある!という事は無く、単に周回効率アップの為だけにパーティーを組む面倒臭さしか感じなかった。

組まないと攻略出来ないので組んでいるというだけで、そこに面白さは全く無い。多人数向けに取って付けた様なしょうもないギミックには開いた口が塞がらなかった。

折角傭兵というDLCコンテンツがあるのだから、同じマルチプレイギミックでも傭兵を活用してソロで遊べるというものであればまだ良かったと思う。

クラスト地下都市は更にひどい

クラスト地下都市は敵を倒しながら秒数を稼いで灯火を灯して報酬ランクを上げていくタイムアタック型のダンジョンで、入場前にアイテムを捧げてある程度ドロップを操作する事もできる。

この捧げるアイテムの高レアリティ(ユニークやミシックが狙えるもの)は団結扱いとなっており、誰か一人が捧げればパーティー全体が恩恵を受ける事も出来る。

今回親の顔より見る事になる入場画面。供物によって時間やポーションドロップ率にペナルティがかかる。

この高レアリティの捧げ物はパーティープレイ前提のバランスになっており、ソロでもクリア出来なくはないが結構時間が厳しい設定になっている。

どれだけマルチプレイをやらせたいのかという話だが、このバランスは純粋に時間が短いだけの工夫したり攻略する楽しみが皆無なゲーム性なのが残念だ。

クラスト地下都市の面白くなさは実際にプレイ動画を視聴してもらった方が早いと感じたので、急遽トーメント1のクラスト地下都市を軽く流してきた。

クラスト地下都市プレイ動画

動画の通り戦略性といったゲーム性はなく単純に敵を殲滅しながら灯火を灯していくだけの簡単なお仕事となっており、装備厳選に特化した仕様上淡々と捧げ物を設定してこの面白くないダンジョンを周回していく事になる。

これが最低5,360円するDLC限定のエンドコンテンツのメインとなるものだが、面白くなさが動画から伝わるだろうか。

コンテンツ同士で足の引っ張り合い

話が若干前後するが、今回はDLCとシーズン6のスタートが同時だったためかシーズンコンテンツが従来のコンテンツに比べてあきらかに内容が薄い。

シーズンクエストの目玉はフィールド上に出現するレルムウォーカーを追いかけて倒し、出現するポータルでアイテムを入手するというものになっているが、この報酬にはボスの召喚アイテムも含まれている。

ボス召喚はパーティーで挑めば素材を実質的に割り勘出来るので、基本はこのレムルウォーカーを周回して召喚素材やボス召喚素材オパールを集め、フルパーティーで材料を持ち寄ってボス周回をこなすというのが最も効率が良い。

従ってミシックを狙うなら特定コンテンツをフルパーティー周回プレイというのがエンドコンテンツ周回における基本となるのだが、ここで問題になるのはこの影響でヘルタイド(血の乙女)といった他コンテンツが過疎ってしまっているという点。

グリフのレベル上げといった明確な目的のある奈落のようなコンテンツは別だが、ヘルタイドやナイトメアダンジョンといった従来のコンテンツはレムルウォーカーとボスを周回する方が遥かに美味しいので、現状コンテンツ同士で足の引っ張り合いをしている状態だ。

総括

シーズン3で叩かれて(筆者もシーズン3は最悪の出来だと思っている)ユーザーが離れていたものが、シーズン4や5で盛り返したのでかなり事前PRに気合が入っていた拡張DLC憎悪の器なのだが、このままならまたユーザーは離れていってしまうだろうなと感じる。

シーズン6はシステムがかなり変更されたので、シーズン5に比べると爽快感に欠ける・キャラクターファーミングに時間がかかる(レベル最大が60・パラゴンポイントが300になった)のもこれに拍車をかけており、楽しかったシーズン5を思い出してはため息をついている毎日だ。

そこまでして他人と交流したくはない

ソーシャルゲームにしてもそうだが、ユーザーはメーカーが思っている程協力プレイをしたいとは思っていないし、対人関係は仕事や実生活でお腹いっぱい・気分転換にプレイしているゲームの中でまで人と交流したいと思っている人は少ないと思う。

少なくとも筆者はまっぴらごめんだ。

こういう協力の押し売りはどうかと思うし、Diabloのマルチプレイ要素はこれまで通りPK(PvP)程度でいいとも思う。

ルーンワードもDiablo2リザレクテッドであったもの、改変されたグリフの強化システムもDiablo3のレジェンダリージェムと大差無いので、追加システムに真新しさも感じず退屈というのも最後に付け加える。

この路線では先は無い

筆者はDLCを買う買わない以前にシーズン6はスルーしてしまっても良いとすら思っており、スタンダード版とはいえ予約までして購入してしまった事を後悔もしている。

今回はDLCに絞って記事を書いたが、シーズン6も含めた全体の改悪点は枚挙に暇がない。この辺りはまた別記事でまとめたいと思うが、筆者の様にソロでDiablo4を楽しんでいる人にとっては今回のDLCやシーズン6は正しく地獄のシーズンといえるだろう。