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筆者はこの所大案件の連続でゲームすらまともに出来ていなかったのだが、ようやくピークアウトしたので作業用やゲーム用に久しぶりにノートPCを購入した。

筆者の購入したモデル

一口にROGのZephyrusといっても色々あるが、筆者は最終的にコストと性能のバランスの良さからROG Zephyrus G16 GU603ZV GU603ZV-I7R4060G(エクリプスグレー)を購入した。上の広告は今回購入したモデルの新型・上位スペックモデルとなっている。

割と良い箱を使っているので、特に使い道は無いが箱は大事に取ってある。

CPUは12世代core i7・グラフィックボードはGeForceRTX4060搭載で値段が20万を切っていたので購入したのだが、筆者は3DCGやデザインや動画編集やWEBアプリケーションコーディング等を仕事にしているので、今回のレビュー記事では仕事で使えるか否か?という部分に着目した記事を書きたいと思う。

クリエイターPCとしてゲーミングPCの購入を考えている人や、MacBook ProやマウスコンピューターのDAIVといった他PCと迷っているという人は是非参考にしてほしい。

選考のポイント

今回筆者がPCを購入するにあたって重要視したポイントは以下の通り。

  • 持ち運べて外でゲームが快適にプレイ出来る事
  • 動画編集や3DCG制作・デザイン作成等の作業が快適に行える事
  • 携帯性や拡張性に優れている事

持ち運べて外でゲームが快適にプレイ出来る事

携帯性を考えると最近流行りの携帯ゲーム機型PC(ROG AllyやSteamDeck等)が一番なのだが、今回はゲームプレイだけではなく作業もこなせる事を重要視していたので、同じROGシリーズの携帯ゲーム機モデルであるROG Allyの様な携帯ゲーム機型はサイズ的な理由で最初から論外だった。

作業とゲームプレイを考えるとディスプレイサイズは15インチから17インチ位が望ましく、その上でケース的なムダがなく大き過ぎない事が望ましい。

持ち運びを考えると重量も2.5キロ以下、スペックが高いPCは比例してアダプターも大きくなるので、この辺りも選考基準に加えている。

動画編集や3DCG制作・デザイン作成等の作業が快適に行える事

グラフィックボード以外だと、ゲーム面ではディスプレイのリフレッシュレート・作業面では色域のカバー率や液晶の発色の良さといった部分が重要視される。

液晶の発色の良さで考えるとMacBook Proが別格の綺麗さ(特に有機EL)だが、3DCGやゲーム面を考えるとその時点でMacは消える。

本体の拡張性の無さやポートの少なさもネックで、ハブが手放せなかったり、専用の周辺機器をあれこれ買わされる(しかも無駄に高い)というのも付け加える。

円安なのもあるが、流石にアレに50万オーバーは出す気になれない。

拡張性・基本装備に優れている事

初期搭載端子数やメモリ拡張といった拡張性、カードスロットの有無といった部分も今回購入にあたって重要視したポイントになる。

この部分でもMacBook Proは論外なのだが、スペック的には理想的でもバッテリー駆動時間が数時間程度だったり、端子数がどう考えても少なかったりと惜しいモデルは多かった。

選考ポイントを踏まえて

ここからは上記の選考ポイントを踏まえて今回購入したROG Zephyrus G16のレビューを記載していこうと思う。

届いてからセットアップを行い、各種アプリケーションをインストールしてフル充電から一通り作業を行ってみたのだが、結論から言うと作業用PCとしてもROG Zephyrus G16はかなりお勧め出来る。

携帯性やバッテリー駆動時間

バッテリー駆動時間は長いが、アダプターが大きい

ゲーミングノートに限らず、ハイスペックノートは基本的にバッテリーの持ちが悪い。負荷をかかる作業や負荷の大きいゲームをプレイしていれば2時間程度でバッテリーが切れてしまう事もザラにある。

バッテリー駆動時間だけでいえば今回の選考の中ならMacBook Proの一強といってしまっていい。ここだけは昔からMacはすごいと思っている。

バッテリーの持ちは悪くないが、本体の大きさが気になる

ROG Zephyrus G16はバッテリーの持ちは結構良い方で、フル充電からおおよそ12時間程度はバッテリーが持つ。

サイバーパンクといった負荷が大きいゲームをプレイすると流石にこの半分くらいの持ちにはなってしまうのだが、それ以外の作業ではまだ新品という事もあって結構長持ちで驚いた位だ。

携帯性やバッテリー面で筆者がネックだと感じたのはアダプターの大きさで、ご覧の通りマシンパワーと比較して頑張ってはいるがコンパクトとはお世辞にも言えない。

一般的なA4ノートのアダプターと同等か少し大きい。

アダプター部分は横16.5cm✕縦7.5cm✕厚み2.5cmで、アダプター部分の重量は493gとちょっとした文鎮の様な重さだ。

実は本体よりも厚みのあるアダプター。

ピッタリフィットするケースが少ない

ROG Zephyrus G16は16インチディスプレイを搭載しているモデルという事で、一般的なA4ノート(15.6インチ)よりも大きいイメージがあるのだが、実物は幅355mm✕奥行き243.5mm✕高さ23mmと一般的な15.6インチのA4ノートPCと大差無い。

15.6インチ用のキャリングケースは実はメーカーごとにサイズがまちまちで、下は350mmから上は400mm程度までと結構幅広い商品が販売されている。

フィットするケースが結構少ない

探してみるとよくわかるのだが、15.6インチキャリングケースは横幅380mm~400mmまでの商品が大半を占め、ROG Zephyrusがピッタリ収まる355mm~360mmのPCサイズ対応の商品というのは結構少ない。

筆者も本体到着までに家電量販店やネットを中心に色々商品を調べたり購入したりしたのだが、フィットするものがなく苦労した。

最終的に以下のエレコムのキャリングケースがシンデレラフィットだったのでこれに落ち着いたのだが、アダプター収納ポーチ等も含めてなかなかこれは!という商品が無い。

購入した中で一番のシンデレラフィットだったエレコムのキャリングケース。

これは収納式ハンドルなのでバッグインバッグとしても使用する事が出来、ご覧のようにROG Zephyrus G16が綺麗に収まる。

フィット感に関しては申し分ないが、クッション性は皆無とは言わないが申し訳程度なので、このサイズのセミハードケースの登場が待たれる。

ディスプレイ

ROG Zephyrus G16は一般的なワイドノートと違ってアスペクト比が16:10となっている。

筆者はレビュー記事用に動画編集(AfterEffects、Premier)もやってみたのだが、この16:10というアスペクト比から1画面上のタイムライン表示エリアを広く出来て快適に編集が出来た。

ディスプレイ発色は及第点

普段はデュアルディスプレイでタイムラインをサブディスプレイに集中させて作業しているので流石にこれには劣るが、Photoshopのツールウィンドウ等も普通のノートに比べて余裕を持たせてレイアウトが出来て見易い。

液晶の方はWQXGA(2560✕1600)と解像度が高めの16型液晶を搭載しているのだが、よくある安物のハイリフレッシュレートディスプレイと違ってROG Zephyrus G16のものは残像が少なく快適だった。

ノングレア液晶なので外光の映り込みが少なく、長時間の使用でも目が疲れにくい。DCI-P3カバー率98%と色域も広いので、クリエイティブな作業でも十分使用出来るだろう。

インターフェイス

ROG Zephyrus G16のインターフェイスは以下の通り。

  • 外部ディスプレイ出力:HDMI✕1ポート
  • USBポート:Thunderbolt 4 (Type-C) ✕1、USB3.2 (Type-C/Gen2) ✕1、USB3.2 (Type-A/Gen2)✕2
  • microSDカードリーダー✕1
  • イヤホンジャック✕1

筆者は写真や動画をmicroSDカードから取り込む事が多いので、地味にこのmicroSDカードリーダーは嬉しい。アクセス速度もメインストレージのSSD同様高速で申し分ない。

総括

事務所のメインデスクトップとは別にサブマシンを予算20万円以内で探していたが、結果的にかなり良い買い物が出来たと思う。

見た目もゲーミングPC独特のダサいエンブレム等のデザインが皆無なので、オフィス等ビジネスシーンで使用していてもおかしくない。

最終的に購入の決め手となったのはディスプレイとバッテリー駆動時間、後は価格と性能のバランスの良さとなっており、ROG Zephyrusは全モデルを通して棲み分けがキッチリしていて選び易い印象を持った。

他にも気になるモデルはあった

他は同じROGブランドの13インチの2in1モデル(Flow)も気になっていたのだが、筆者はモックアップやデザインプレゼンテーションには液晶の綺麗なiPadを使う(寧ろiPadにはこれ位しか利用価値を感じない)ので、ロール被りから今回は購入を見送っている。

後はMSIのKatanaやCyborgも最終選考に残っていたのだが、こちらはPCショップで中古実機を触った際にディブプレイ発色とサイズや本体デザインやバッテリー駆動時間的な理由で購入を見送っている。

携帯性と作業効率を考えるとiPad ProとPencil Proの組み合わせも考えたが、こちらはストレージ1TBで見積もると楽勝で30万オーバーしてしまう上にサイズ的に流石に小さすぎる。今回13インチが追加されたAirはサイズ以前にスペック的な理由で論外だ。

そもそもスペック以前に撮影機材としても使うならカメラ性能から尚更Pro一択となるだろう。

ディスプレイサイズは正義

普通にPCと液晶タブレット(15インチ以上)の組み合わせの方が自分のワークスタイルには合っているし、iPadは上記の通りプレゼンで使える程度の価値しか無いとも思っているのでiPad Proである必要が無い。やはり最終的には拡張性・汎用性からノートPCに落ち着く。

こういった感じで紆余曲折あったが、最終的にはかなりいい買い物が出来て満足している。ゲームプレイだけで見た場合は勿論、筆者の様に仕事で使う事を目的とした購入も悪くないモデルだ。