author:aoto
2022.03.23

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タイトル
THE KING OF FIGHTERS ’98 ULTIMATE MATCH FINAL EDITION
ハード
Steam
WEB
SNK公式サイト

最近THE KING OF FIGHTERS’98 ULTIMATE MATCH FINAL EDITION(以下KOF98UMFE)にロールバック方式やロビー・観戦機能などのが追加される大型アップデートが入った。

筆者はKOF98UM時代にXBOX360でプレイしていた・オリジナルのKOF98も昔ゲームセンターで仕事帰りに良くプレイしていたのもあって、今回の大型アップデートが入ったKOF98UMFEを即購入・他ゲームで対戦するフレンドと深夜に沢山対戦を行った。

その対戦会の最後で対戦相手と話していると、KOF98は昔のゲームなのもあって攻略情報や攻略サイトが少ない(FEの調整項目をまとめているサイトですら探すのに一苦労)という話になったので、今回は基本的な事から応用的なテクニックまで今の格ゲーマーにKOF98UMFEの面白さを知って貰う事を目的とした記事を書きたいと思う。

KOF98UMFEの基本的な崩し

まず本作における攻め方・守り方の基本的な考え方から記載していこうと思うが、本作は昔の格闘ゲームという事で操作系統やシステムがシンプルな分昨今の新作格闘ゲームに比べると崩しが全体的に弱い。

その為、安直に攻めているだけでは相手を崩せずにダメージ負けし易くなってしまったり、立ち回りで封殺されてしまう状況に陥って単純かつ浅い勝負になり易い。

基本的な択を知らないと1体に封殺されてしまう事もザラにある。

ダメージを与えられなければ・読み合いがなければKOF98UMFEで強くなる事や楽しむは出来ないので、まずはKOF98UMFEにおける基本の崩しや択のかけ方から解説していきたいと思う。

下段と投げの択

KOF98UMFEの対戦における崩しの択で最も使用する基本択がこの下段技と投げの択である。

KOF98UMFEに限らず他のKOFシリーズの対戦動画等を見ていると低空の小ジャンプ飛び込みから下段の小技(しゃがみB等)を重ねてコンボにいくというシーンを良く見ると思うが、そのコンボの対択になっているのが投げであり、これがKOF98UMFEを象徴する基本択となっている。

多用される空中ふっとばしもただの牽制。本命は別にある。

この高速の低空ジャンプからの下段コンボがあるのでKOF=小技で崩す・小技のコンボが強いというイメージを持っているプレイヤーは多いと思うが、この小技は対になる投げがあってはじめて択として機能するという根本部分まで理解しているプレイヤーは意外と少ない。

KOF98UMFEにおいて投げキャラが強いとされているのもこの基本択の読み合いが理由である。

ちなみに投げに関しては発生1Fで先行入力が効かないレバー入力タイプの投げの為、昨今のボタン投げ(ストリートファイターVの弱P+弱K投げの様な)に慣れているプレイヤーは最初戸惑うだろうが、意識的に+CorD(右向き時)の様に逆方向レバー入力とワンセットで投げコマンド入力する様にすると慣れ易い。

ダッシュからの投げも先行入力が効かない特性上方向の入れっぱなしでは投げは出ないので、目の前で入力を挟んでボタンを押して投げる。

上記の入力はとっさに投げを入力する練習になるので、慣れるまでは投げを使いこなす練習としてダッシュ投げを崩しに取り入れる事をお勧めする。

登り中段

登り中段コンボは使用出来るキャラは少ないが、ヒット確認が出来れば崩し要素の乏しいこのゲームで崩し性能の高い中段からまとまったダメージが取れる非常に強力なコンボだ。

具体例を挙げるとレオナの垂直ジャンプ登り強KからのVスラッシャーが代名詞的なコンボなのだが、上記下段と投げの基本択を意識している相手にはシステム的にヒットし易いので積極的に狙いたい。

当時ゲーセンで練習した人も多いであろう登り中段Vスラ。

登り中段(ジャンプ強K)からのVスラッシャーは普通に入力するより仕様を利用した押しっぱなし入力を使う方が簡単に入力出来る。

登り中段Vスラの押しっぱなし入力

まずVスラッシャーの前半部分であるを地上入力し、そのまままでレバーを入れて同時にDボタンを押して登り垂直ジャンプ強Kを出す。この際Dボタンは垂直ジャンプ強Kが出ても押しっぱなしにしておく。

そしてDボタンを押しっぱなしにしながらVスラッシャーの残りのコマンドを入力し、押しっぱなしのDボタンを離すと同時にAかCボタンを押してVスラッシャーのコマンドを完成させる。

成功すると写真の様に登りジャンプ強Kを空中キャンセルしてVスラッシャーが出て連続ヒットする。

この押しっぱなし入力は、特定ボタンを押しっぱなしにしている間はコマンド技を出すことが出来なくなる(先行入力は受け付けている)仕様を利用して長いコマンドを仕込んでおくというテクニックだが、他の必殺技が暴発する事を防ぐ為にも超必殺技をキャンセルで出す場合はこの押しっぱなし入力で行いたい。

KOF98UMFEにおけるじゃんけん

対戦する上で上記の投げと下段の基本択や登り中段といった崩しを相手が使ってこない場合、受ける側からすれば飛び込みからの崩しがしゃがみBといった下段のみなので、飛び込みのジャンプ攻撃ガード後は(中段は警戒する必要があるが)基本的に下段ガード安定になってしまう。

後はそもそも投げが来ないのであれば投げに対して無力な緊急回避といった回避行動も狩られないという事なので、恐れずに回避(緊急回避は隙が大きい点には注意)して仕切り直したり攻めを拒否する事も出来てしまう。

追い詰められても投げが無いので緊急回避で簡単に逃げられる。

KOF98UMFEにおけるじゃんけん・三すくみの読み合い要素はこの「回避行動」と「投げ」と「下段始動通常技」の3つとなっているので、対戦する場合は上記の様な基本択を常に迫りつつ読み合いながらじゃんけんをこなしてダメージを取っていく意識を持つ事が重要になる。

オリジナル版からの変更点

オリジナル版から最終版となるFEの間で結構システムの根底部分に手直しが入っているので、ここからはオリジナル版からFEに至るまでで変更になった部分で特に影響の大きい部分を記載していこうと思う。

投げ外し猶予Fの変更

オリジナル版ではキャラクター毎に違いがあった投げ抜け猶予だが、今作では全キャラクター一律8Fに調整されている。

投げ抜けに関して少しテクニック的な補足をすると、レオナの近距離強キックの様な下段無敵が付いている通常技を持っているキャラクターは、+Dで投げ抜けを入力すると出掛かり2Fの下段無敵で上記の下段択対策を兼ねる事も出来る。

該当キャラクターは少ないが、レオナの様なキャラクターは投げ抜けのコマンドを他と変えて練習する事をお勧めする。

コマンド投げの弱体化

このゲームは上記の通り投げが崩しの択として非常に強力かつ回避行動に全勝ち出来る為に読み合いの要となっているシステムだが、オリジナル版ではコマンド投げがそれに輪をかけて強力だった。

オリジナル版ではジャンプ攻撃から直接連続技になる上に発生1F(これは現在でも変わらない)なのもあって非常に強力だったのだが、過去のアップデートによりコマンド投げはジャンプ攻撃から直接連続技にならない様になり、コマンド投げが発動しなかった場合のスカりモーション(隙)も追加されている。

出し得・仕込み得だったオリジナル版に比べてリスクが増えて決められるポイントが限定される調整となっており、弱攻撃からしかコマンド投げが繋がらない様な調整が入ったキャラクターもいる。筆者の様にオリジナル版をやり込んでいたプレイヤーは注意が必要な部分だ。

キャラクターとモードの相性を考える

崩しや読み合い(じゃんけん)の次はモードとオーダーを考えていく。

KOF98UMFEは3対3のチーム戦を行うチームメンバーを選ぶ前に「アドヴァンスト」・「エキストラ」・「アルティメット」の3つからモード選択をする事になるが、自分の使うチームメンバーと運用モードの相性は良く考えてオーダーを決定する必要がある。

モードとオーダーは超重要

例えば筆者が大将で使用している如月影ニは超必殺技の斬鉄破の汎用性が非常に高いキャラクターなので、ゲージの有無・斬鉄破の使用回数がそのまま勝率に直結すると言い切ってしまっても良い位ゲージ依存度が高い。

斬鉄破が使える状態だと相手は安直に遠距離で飛び道具を駆使して待つといった事が出来なくなり、飛び込むにしても対空斬鉄破を警戒する必要が出てくる。

遠距離で安直に技を出した瞬間、斬鉄破が突き刺さる。

更に筆者はゲージをエキストラ仕様にカスタマイズしたアルティメットモードを使用しているので、HPが減少して点滅した場合でも超必殺技(斬鉄破)を使用する事が出来る。これがあるので相手はこちらのゲージだけでなくHPも確認して斬鉄破を警戒しなければならなくなってしまう。

相手のHPを減らしてナンボの格闘ゲームで相手のHPを減らす程自分の立ち回りが制限されてしまうというのは相手にしてみれば非常に厄介だ。

今回は筆者使用キャラを例として挙げたが、この様に使用キャラのモードとオーダーはKOF98UMFEで対戦を行う上で非常に重要な深い要素なので、自分のプレイスタイルやチームメンバー毎のゲージ運用を良く考慮して決定していきたい。

総括

今回はアップデートを機にKOF98UMFEをプレイするプレイヤーを対象に基本的な読み合いの解説やテクニックをまとめたが、KOF98UMFE複数回調整されてはいるものの昔のゲームなので基本はシンプルかつ奥が深いゲームシステムになっている。

オリジナル版から20年以上遊ばれてきたタイトルかつKOFシリーズで最も対戦が盛り上がったタイトルだけあって今プレイしても古臭さは感じず熱中出来るタイトルなので、大規模アップデートでネット対戦が快適になったFINAL EDITIONで対戦プレイというのも面白いのではないだろうか。